あなたのカラーネガ写真、なんだかボヤっとしてませんか?

あなたの撮ったカラーネガフィルムでの写真、ちょっとボヤっとしてませんか?
全体的に淡いというかはっきりしないというか。
それがフィルムの「味」だと割り切ってしまってませんか?

でも、ちょっと待ってください。あなたが好きと言っているそのフィルムの写り、もしかしたら本当の実力を発揮出来ていないかもしれません。

フィルムの特性について知っておくと、きっとフィルムの仕上がりが変わりますよ。

目次

先に結論から

まず最初に結論を書いておきます。

フィルムパッケージに書いてあるISO感度より、1段低いISO感度で、オーバー気味に撮影しましょう!

はて?なんでオーバーにしなきゃいけないのか…
それはこのあとを読んでみてください!

現像ラボマンとの話

先日現像を請け負ってくださっているラボの方と話をする機会があって
「最近のフィルム写真はみんな眠い」
という共通認識を持ってました。

具体的にフィルム写真が「眠い」とはどういうことなのでしょうか?

「眠い」写真はこんな写真

眠い写真とは

  • コントラスト低い
  • 黒が締まらない
  • 全体的にのっぺり

といったような写真。
こんな風に↓

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PORTRA160。眠い
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COLORPLUS200。眠い!
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GOLD200。眠ーい!

どうでしょうか?
「眠い」の感覚は少しわかりましたでしょうか。

眠い写真の原因はフィルムにあり?

なぜこうなっているのでしょう?

答えは「露出不足」です。

つまり、フィルムに当てる光の量が足りてないということです。
いわゆる「アンダー」と呼ばれる状態ですね。

でもお客さんに聞くと
露出はカメラの設定で決めてる
という方も多いんですよね。

なんでだ?機械が測っているんだから、不足になるのはおかしくないか?

さぁ、では問題はどこにあるのかわかりますか?

そう、ネガの感度が出ていないのではないでしょうか?

というのがラボマンとのお話で出た結論でした。

感度が出ていないというのは、パッケージはISO400のフィルムでも実際はISO320~ISO200程度の感度しかないということです。

なんということでしょう。
パッケージに書いてある値を信じていたのに、その通り撮影すると露出不足気味になるのです。

カラーネガはオーバーで撮るべし

じゃあ眠い写真にならないようにするにはどうしたらいいのか?

冒頭の結論でも話した通り
+1段でも+2段でもオーバーで撮影する
ことで解決できます。(カラーネガに限る)

具体的にどうするか?

  • 露出補正のある機種であれば+1などで補正する
  • 露出計のISO感度設定を320や200に設定する

ことで、実際の値よりオーバーに撮ることができます。
マニュアルならシャッタースピードを一段遅く、絞りなら一段開けると、一段露出補正になりますね。

一例をあげますが、みんな大好きな

Kodak PORTRA 400

の真価も「+1段露出補正」の先にあると思います。

以下の写真は、Nikon NewFM2とAi Nikkor 50mm F1.4Sの鉄板の組み合わせで、ボディの感度設定を200にして、その値に従って撮影したものです。
(※+1段、露出補正をしている状態ということです。)

画像
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ボディの露出計だと難しい場面だったので単体露出計で測光

どうでしょうか?
さっきの眠い写真とは打って変わってすっきりと空気の澄んだような描写になったと思いませんか?
ちなみに同じロールでちょっとアンダー気味に撮ったもの↓

画像
画像

1枚目は逆光なのもありますが、やはり粒状感が出てコントラストが落ちてしまってます。

オーバーに撮ったほうが全体に良好な結果になってると思いませんか?

このことからも、やはりPORTRA400の実効感度は200くらいなんじゃないかなぁと感じますね。

ちょっと実験

ちょっと当店の守り神にも協力してもらって、露出による描写の違いを見てみましょう。
三脚を使い、露出計のISO感度は400に設定しています。

画像
単体露出計で適正露出を測って撮影。この時点でやや眠い
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-1段補正。明らかにコントラストが落ちる
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+1補正 一番きれいに写っているように見えます。
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+2補正 +1段と遜色ないくらいの描写

一枚目、ISO400で露出計では適正の値での写真でもすでにやや眠い写真になってます。

マイナス補正だと途端に描写が荒れました。
+1段補正が色乗りも粒状性もいいですね。
+2段補正も私は一番好みかもしれません。

やはり、パッケージにあるISO400の感度は出てないようです。

またこのことから、カラーネガフィルム自体もオーバーに強く、アンダーに弱いというのがわかっていただけたかと思います。

カラーネガは迷ったらオーバーで撮るべし!(二回目)

フィルムで撮っていると露出の決定で迷うところはあると思います。
もしも値が安定しなかったり、この露出で大丈夫か?と思ったなら

  • シャッタースピードなら一段遅く
  • 絞りなら1絞り開ける

これですっきりとしたネガになるかと思います。

「オーバーに撮るの、白飛びがちょっと怖いなぁ…」

と思ったそこのあなたのために、店主、体を張りました

どのくらいまでオーバーに耐える?

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16EV(ほぼ適正)で撮影

この渋い顔をした男は私です。
フィルムはPORTRA400。

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-1補正で撮影

-1補正だとこのくらいの感じ。やっぱり明るさが極端に落ちますね。

で、この下からはオーバーの写真になります。

画像
15EV(+1補正)で撮影
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14EV(+2補正)で撮影
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13EV(+3補正)で撮影

どうでしょうか?+3段までオーバーに撮っても画像はほぼ変わらないように見えます。
画面左の影はだんだん持ち上がってきていますね。

カラーネガは、オーバーにとても強い一方
アンダーにはとても弱いことがわかりますね。

ただ今回使ったのはPORTRA400というプロフェッショナルフィルムですからこのくらいオーバーに強い結果になったように思います。
値段を抑えたフィルムだと現実的には+2補正くらいが限度かなぁ。

実効感度が表記通りのフィルムはないのか?

フィルムパッケージの表記通りの感度が出ているであろうフィルムが

  • Kodak EKTAR 100
  • Kodak PROIMAGE 100
  • FUJIFILM FUJICOLOR-S 100

この三つのフィルムは実効感度もしっかり100出ていると、私とラボの方の間での結論になりました。

ここまでお読みいただきありがとうございます。

騙されたと思ってやってみてください。
カラーネガはオーバーで撮るべきです。

「適正露出で撮らないと不安だ」と思う人ほど、一度だけ、一枚でもいいので、同じ被写体を+1段で撮ってみてください。
たぶん、今までの「眠い写真」との違いに気づくはずです。

フィルムは思っているより、ずっとラフに扱ってもいいし、ちゃんと応えてくれるものです。

そしてもし「これでいいのか分からない」と思ったら、フィルムを買うときにでも気軽に聞いてください。

そういう話をするために、店をやっています。

※追記
ネガの状態やスキャンの相談、実際にかなり多いです
気になる方はインスタやXのDMでも大丈夫なのでどうぞ!

画像

セルフタイマー撮影中に車が来てしまって、やってしまったの顔をしている店主を見ながらお別れです。

素敵なフィルム写真が撮れますように。

ポッドキャストでもお話ししています。
よかったら聴いてみてください。

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