フィルム写真を、紙に焼く日。東川町の暗室ツアーに行ってきました

先日、上川郡東川町にある暗室へ行ってきました。

今回は、東川暗室プロジェクト「Develo.」とのコラボという形で参加枠をいただき、インヘリットカメラのお客様と一緒に暗室体験へ参加してきました。

フィルムカメラで写真を撮ることはあっても、自分のネガから印画紙に焼き付ける体験までしたことがある方は、今ではかなり少ないのではないかと思います。

現像されたネガを見る。
コンタクトプリントを作る。
引き伸ばし機で一枚を選ぶ。
印画紙に光を当てる。
現像液の中で、少しずつ像が浮かび上がってくる。

フィルム写真は、撮って終わりではありません。

紙に焼いて、初めて見えてくるものがあります。

目次

札幌から東川町へ

この日は朝9時にインヘリットカメラへ集合。

お客様2名と一緒に、札幌から東川町へ向かいました。運転は写真家のシュンオサダさんにお願いし、道中も写真やカメラの話をしながらの移動です。

札幌を出た時点では天気もよく、東川町は雨予報だったものの、到着してみると晴れ間が見えていました。

東川町は、やはりいい場所です。

広い空気感があり、町のあちこちに写真の気配があります。
ただ観光地として訪れるというより、「写真をやっている人が訪れる町」という印象があります。

お昼は「SONOまんま」さんへ

暗室に入る前に、まずはお昼ご飯。

今回は紹介していただいた、東川町の「SONOまんま」さんでお弁当をいただきました。

おかずももちろんおいしいのですが、特に印象に残ったのはお米です。

東川町のお米、本当においしいです。

お弁当の下にもご飯が入っているのですが、みんな別でご飯とお味噌汁を頼んで、しっかり平らげました。

暗室に入る前の腹ごしらえとしては、かなり贅沢な時間でした。

東川町の暗室へ

昼食後、いよいよ暗室へ向かいます。

東川町は「写真の町」として知られており、町の中にも写真に関する展示や施設が点在しています。

今回訪れた暗室は、町が所有している施設を、東川暗室プロジェクト「Develo.」が管理・運営している場所です。

もともとはしばらく使われていなかった暗室を、3年ほど前から少しずつ整備し、現在は月に一度の暗室開放日などを行っているとのこと。

中に入ると、まず設備の充実ぶりに驚きます。

35mmから4×5まで対応できる引き伸ばし機。
広い作業台。
水洗用のシンク。
セーフライト。
バットや薬品まわりの道具。

暗室を少しでもやろうとしたことがある方なら、この設備を見た瞬間に「これはかなり贅沢だ」と感じると思います。

暗室という場所は、ただ部屋を暗くすればできるものではありません。

水回りが必要で、換気も必要で、引き伸ばし機も必要で、印画紙や薬品を扱うための環境も必要です。

それをきちんと使える状態で維持しているというだけでも、かなり大きな意味があります。

まずはコンタクトプリントから

今回参加された方の中には、暗室でのプリントが初めてという方もいらっしゃいました。

最初に行ったのは、コンタクトプリントです。

コンタクトプリントとは、撮影済みのモノクロネガを印画紙に密着させ、1本分の写真を一覧できるように焼き付けるものです。

データで写真を見ることに慣れていると、ネガを紙に焼いて一覧するという行為自体が少し特別に感じられるかもしれません。

でも、これがとても大事です。

ネガを見ているだけではわからなかった写真の強さや、思っていたより良かったコマ、逆にもう少し露出を考えたかったコマなどが、紙にすることで見えてきます。

コンタクトプリントは、単なる確認用ではなく、作品を選ぶための最初の地図のようなものだと思います。

印画紙に像が浮かび上がる瞬間

暗室の一番の見どころは、やはり現像液の中で像が浮かび上がってくる瞬間です。

露光した印画紙を現像液に浸すと、最初はただの白い紙だったものに、少しずつ写真が現れてきます。

この瞬間は、何度見てもいいものです。

デジタルの画面に画像が表示されるのとは、まったく違う感覚があります。

光を当てた紙に、薬品の中で像が立ち上がってくる。

写真が「出てくる」というより、まさに「現れる」という感じです。

初めて見た方にとっては、かなり印象的な体験になると思います。

フィルム写真を続けている方には、ぜひ一度この感覚を味わってほしいです。

暗室は、難しいけれど怖くない

暗室作業には、たしかに手順があります。

露光して、現像して、停止して、定着して、水洗する。

引き伸ばし機の使い方もありますし、印画紙の扱い方もあります。最初は覚えることが多く感じるかもしれません。

ただ、今回のように丁寧に教えてもらえる環境であれば、初めての方でもしっかり楽しめます。

最初から完璧なプリントを作る必要はありません。

まずは、自分の撮ったネガが紙になるところを見る。
それだけで十分に価値があります。

写真を撮ることと、プリントすることは、つながっているけれど少し違う体験です。

撮影の時には気づかなかったことが、紙に焼くことで見えてきます。

「この写真、思っていたよりいいな」
「ここはもう少し焼き込んでみたいな」
「次はこう撮ってみよう」

そういう発見があるのも、暗室の面白さです。

フィルム写真を、もう一歩深く楽しむために

今は、フィルムで撮っても、データ化してスマホで見ることが多い時代です。

もちろんそれも便利ですし、フィルム写真を楽しむ入口としてとても大切だと思います。

ただ、フィルム写真にはもう一つ先があります。

ネガを残すこと。
印画紙に焼くこと。
自分の手で濃さや明るさを調整すること。
一枚の写真として紙に残すこと。

そこまで体験すると、フィルム写真の見え方や、撮影への取り組み方が少し変わります。

写真はデータだけではなく、物として存在することができます。

その重みや手触りを感じられるのが、暗室プリントの大きな魅力だと思います。

今後も暗室ツアーを企画していきます

今回の暗室ツアーは、Develo.とのコラボという形で参加枠をいただき、インヘリットカメラのお客様と一緒に参加させていただきました。

参加された皆さんにも楽しんでいただけたようで、こちらとしてもとても良い一日になりました。

インヘリットカメラでは、今後もDevelo.と連携しながら、東川町への暗室ツアーを企画していく予定です。

フィルムで撮っているけれど、暗室はまだ体験したことがない方。
モノクロ写真をもっと深く楽しみたい方。
自分の写真を紙に焼いてみたい方。

ぜひ一度、暗室に入ってみてほしいです。

フィルム写真は、撮るだけでも楽しいです。

でも、紙に焼くともっと面白くなります。

ご興味のある方は、インヘリットカメラ店頭、または各種SNSのDMからお気軽にお問い合わせください。


東川暗室プロジェクト Develo.
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