写真の三大要素として何度も登場する「レンズ」
今回はレンズについての豆知識です。
まず、レンズは大別すると「単焦点レンズ」と「ズームレンズ」に分けられます。
単焦点レンズとは
焦点距離が単一、つまりズームができないレンズとなり、ズーム機構がない分設計の幅が広いため光学性能が高かったり、特殊な効果のあるレンズがあったりと、個性が際立つものが多いのが特徴です。
ズームレンズとは
レンズを鏡胴内で前後させる機構により、焦点距離を変えることができるレンズのことです。
レンズによってカバーできる焦点距離が違います。
レンズを前後させる機構のため、光学的には「収差」と呼ばれる欠点が出やすくなっています。
筆者の基準でお話ししますが
18mm以下のレンズを「超広角レンズ」
20mm~35mm「広角レンズ」
40mm~60mm「標準レンズ」
70mm~135mm「中望遠レンズ」
150mm~300mm「望遠レンズ」
300mm以上を「超望遠レンズ」
と一般的に呼び、数字が大きいほど遠くの被写体を大きく写し出せます。
特殊なレンズ
フィッシュアイレンズ
「魚眼レンズ」とも呼ばれ、対角魚眼、円周魚眼があり、対角魚眼は目の前の景色ほぼ180°を画面内に収めることができます。
円周魚眼は、丸い水玉のなかに目の前の景色がぎゅっと凝縮されたようになり、視覚的にとても面白いレンズです。
マクロレンズ
接写レンズとも呼ばれるもので、通常のレンズよりも最短撮影距離が短く、被写体を非常に大きく写すことができるレンズのことです。
レンズの一部をまとめて物理的に前に繰り出すことによってほかのレンズよりも被写体に「寄る」ことができます。
マクロレンズは撮影倍率で映し出せる画像が違います。
「等倍」撮影可能なマクロレンズは、10円玉を写す場合に、イメージセンサーに10円玉が実際の大きさで写るというものです。
0.5倍であれば大きさは半分、といった具合です。
いずれにせよ、肉眼では到底見ることのできないほど小さな世界を大きく映し出してくれるという大変面白いレンズです。
シフトレンズ
シフトレンズには、「シフト」「ティルト」「アオリ」と呼ばれる動作があります。
これらは、レンズの鏡胴や蛇腹を物理的に曲げ、光路を屈折させることによって被写体の形を整えるレンズです。
どのような効果があるかというと、例えば建物を下から見上げた構図で撮影したとき、通常のレンズでは建物は上に向かうにしたがってすぼんでいく形になるのですが、この建物のゆがみをしっかりと垂直に立っているように撮影することができたり
例えば斜めに並んだ複数の被写体というのは一つの被写体にピントを合わせるとほかの被写体にはピントが合わなかったりするのですが、これを、ピント面を傾けることで解決できるのです。
それらを活かした撮影で新たな表現を見出すことも楽しい写真の楽しみ方ですね♪
ほかにも様々な特殊用途レンズがありますが、メジャーなものと言えばこのくらいでしょうか。
とにかくレンズは、同じ焦点距離、同じF値でも描写が全く違ったりと、深―い「沼」が待っていますから、ぜひ様々なレンズを試してみてくださいね!