なぜ今フィルムカメラ屋なのか?

9月12日オープンの当店ですが、ふと「今この札幌において中古カメラ店、特にフィルムカメラに重きをおいて買取や販売を始める意義ってなんなのかな」とこのタイミングで改めて考えています。

フィルムコンパクトカメラカテゴリーページ
フィルムカメラを買取り、再販売する意義って何だろう

中古カメラ、特にフィルムカメラは新たに生産されることはほぼなく、これから先絶対数は減っていくことが大方の予想です。
ですがここ数年、若い人を中心にフィルムカメラを使うことがブームとなっている風潮があります。
リコーイメージングより「PENTAX 17」が発売され、フィルムカメラへの注目度は現在最高潮といっても過言ではないでしょう。
そんな中、札幌にはカメラ買取店ばかりが増え、しっかりと中古カメラの販売、サポートまで行うお店がすっかり少なくなってしまっていました。
これまでカメラを愛してきた人、これからカメラを愛する人がどちらも通ってもらえるようなカメラ屋があったらいいな、と常々思っていたところです。

PENTAX 17ではありませんが、ハーフカメラの代表格「RICOH AUTOHALF」

というよりも、フィルムカメラを買取り、整備して販売することって、単純に「フィルムカメラが好きだから」を拗らせてしまったからと言ってもいいかもしれません(笑)

フィルムカメラって不思議です。だって

撮ってすぐには画像は見られないし
現像代は年々高くなるし
フィルム売ってないし
ISO感度は変えられないし
コンディションのいいものを探すのって大変
ぶっちゃけ「画質」という面では最新のデジカメとは比べるべくもないものです

ミラーレスカメラカテゴリーページ
最新のデジタルカメラの万能さには驚かされます。

なのになぜ、惹かれてしまうのでしょう?それはそれらの欠点をポジティブに変換することで見えてきます。

撮ってすぐには見られないことがワクワクする
現像代が高いからこそ一枚一枚大切に撮影するし、大人の趣味としてはいい値段を払うことになる
一期一会のフィルムを宝探し感覚で探し当てることにワクワクする
シャッタースピードや絞りによる表現の違いを実感できる
コンディションを自分で整える、いいものを見極める目が養われる
フィルムならではの粗さや不確実性が意外な撮影結果を生み出せる

どうですか?途端にワクワクしてきませんか?笑

フィルムカメラは被写体としても優秀ですね!

フィルムカメラがデジタルカメラに勝っていることってほとんどありません。
でもそれは画質がどうとか、連写機能がどうとか、AFの速度が爆速だとか、そういった機能面的な話です。
でも、フィルムカメラには「時間」が閉じ込められていると思います。

旅の記録にも、フィルムカメラはぴったりです。
ふとしたスナップにも温かみを感じます

フィルムに焼き付けられた被写体の「記録としての時間」とともに
フィルムに焼き付けた撮影者の「記憶としての時間」も閉じ込められていて、写真を見返すことによってその記憶を「共有する時間」も作り出すことができます。

という情緒的なことばかりを語っていても説得力はないので現実的な話をしますと

ランニングコストはかかるけど、一度に出ていくお金は抑えられる

ということはメリットとして挙げられるかなと思います。

デジタルカメラは、現在はエントリー機種でも新品でカメラボディとレンズをそろえようと思ったら15万円程度はかかってしまいます。
一方でフィルムカメラはエントリー機種でカメラ本体、レンズをそろえるとすると5,000円からでもある程度のものを手に入れることができます。

お求めやすいコンパクトカメラという選択も

とにかく枚数を撮りたいという方はデジタルカメラを買った方がそれは幸せになれるでしょう。
ですが、月に二回のお出かけに持っていくカメラとしてフィルムカメラを持って行ったり、毎日1枚ちょっと写真を撮影して、一か月で36枚撮りのフィルムを撮り切って現像に出すとすると

フィルムが平均2,000円程度
現像、同時プリント代が約3,000円程度
合計 5,000円程度

と考えると、毎月5,000円を15万円分、つまり、150,000÷5,000=30か月。2年半は同じ値段で楽しめるわけです。
デジタルカメラは買うとほかにもSDカードなどの記録媒体も必要ですし、データを編集するパソコン、それをさらに保存するSSDなどのハードが必要になり、結果的には25万円以上の支出も見込まれますし、そう考えると本当にたくさんの枚数をとったり、動画を撮影したり、編集で追い込みたい!と考えている人は当然その投資としてデジタルカメラを購入する方が正解でしょう。


一方そうではなく、あくまでも日常を切り取ったり、お散歩にカメラを持ち出したい、という方はフィルムカメラでもいいんじゃない?と感じます。
フィルムカメラで光をそのままフィルムに捉え、見た光を残していくという行為は、日々の記録という面では最高の選択肢となりうると思います。
ランニングコストこそかかりますが、最初に気軽に購入できることでカメラを持ち出すときの心理的負担も減りますし、何より自分の気に入ったカメラで残してきた一か月が、月末に写真として出来上がってくることのいとおしさと言ったら筆舌に尽くしがたい感動があると思います。

出来上がった一期一会の写真たち。とても有意義な「時間」です。

カメラで日常を少しドラマチックに残したい、と考えている方は、ぜひ購入の相談をしてみてくださいね!

フィルムカメラを買取り、整備したり、現状品だとしても必要な人に届けていくこと。
これって買った人の「時間」を残すお手伝いをできることなんだなと、文章を書きつつ改めて認識をした次第です。
それだけでも、中古カメラ屋を営む意義になるんじゃないかと言い聞かせ、また今日もカメラを愛でる日々です笑

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